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【医療翻訳の独学勉強法】 実践編1:医療系の文献を多読&翻訳実践

医療翻訳の独学勉強法の第1ステップとして、基礎医学、薬学、製薬業界に関する基礎知識の習得、第2ステップとして、治験関連文書の理解と医薬翻訳の頻出動詞の攻略、第3ステップとして、医薬翻訳者必読の文書から用語集、表現集を作成をご紹介しました。

第3ステップまでの間に医薬翻訳者として必要な基礎知識は習得できたと思います。

第4ステップと第5ステップは、医薬翻訳者として実際に仕事ができるレベルになるための、実践的な学習となります。

今回は、医療翻訳の独学勉強法の第4ステップ(実践編1)として、医療系の文献を多読&翻訳実践について、解説します。

医療翻訳の独学勉強法、基礎編のおさらい

医薬-イメージ

医療翻訳の独学勉強法の第4ステップ、実践編に進む前に、一度、基礎編のおさらいをしておきましょう。

  • 「生検を行った」「臨床試験を行った」という文の「行った」という表現で一般的に使われる2つの動詞とそのニュアンスの違い
  • 「治療群間で有意差が認められた」という文の「認められた」という表現で一般的に使われる動詞2つ
  • 「結果から~ということが示唆された」の「示唆された」という表現で一般的に使われる動詞2つ
  • 「結果から~ということが明らかになった」の「明らかになった」という表現で一般的に使われる動詞2つ

上記の動詞が思い浮かばない場合は、第2ステップとしてご紹介した、治験関連文書の理解と医薬翻訳の頻出動詞の攻略の中の頻出動詞をもう一度、おさらいしてみて下さい。

ここで紹介されている動詞は、「意味はだいたい理解できる」レベルではなく、第2ステップでご紹介した学習法で、ニュアンスや使われる場面をしっかり把握して、「使いこなせる」レベルになっておくことをおすすめします。

その方が実践編に進んでから、スムーズに学習が進められると思います。

 

医療翻訳の独学勉強法、第4ステップ-1 統計の理解

医療翻訳の独学勉強法の第4ステップでは、医療系の文献を多読したり、実際に翻訳したりという訓練が中心となります。

この訓練を行うにあたって、避けて通れないのが統計についての理解です。

医療系の文献、特に治験関連の文献では、新薬の有効性や安全性を客観的な数値で証明する必要があるため、統計関連の表現が必ず登場します。

有意差、95%信頼区間 、オッズ比 、P値、検出力などの用語について、基本的なことを理解していないと、文献を読んでいても、ちんぷんかんぷんだし、理解できないまま翻訳をすると、誰が読んでも意味不明な文章になってしまう可能性が高いです。

文系出身者は特に苦手とする人が多い統計ですが、「わかりやすい」と感じる本を読んで、基本的なことを理解すると、逆におもしろいと思える分野でもあるので、しっかり克服しておきましょう。

私も最初に医薬翻訳の勉強を始めた頃は、「95%信頼区間」などという意味不明な言葉に拒絶反応を示しそうでしたが、何冊か医療統計の本を読むうちに、「あ、なるほど~!」と思える本に出会いました。

それは、「いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ」(浅井隆 著、アトムス)という本です。

いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ

この本はこの分野のベストセラーとしても有名ですが、他にもわかりやすく解説している本がたくさんあると思います。

普通の統計学の本は難解なものが多いので、「医療分野の文献を理解する」ことを目的とした統計に関する本で、初心者向けにわかりやすく解説されている本を選ぶのがポイントです。

 

医療翻訳の独学勉強法、第4ステップ-2 医療系文献の多読

有意差、95%信頼区間 、オッズ比 、P値、検出力などの用語について、基本的なことが理解できた後は、実践編として、医療系の文献をたくさん読んで、用語や表現を自分専用の用語集にまとめましょう。

その際に、まずは特定の分野を絞って深く掘り下げていくことをおすすめします。

医療翻訳のトライアルを受けて、登録する際には、得意分野・専門分野を聞かれることが多いですし、特定の分野を深く掘り下げて理解することで、他の分野にも対応しやすくなるからです。

特定の分野については、自分が興味が持てる分野を選ぶことが大切です。

ただし、需要が少ない分野を選ぶと翻訳案件の数も少なく、なかなか仕事がこないということにもなりかねないので、需要が多い分野を選ぶことも重要です。

医療系文献の多読の分野は需要を元に選ぶことも大切

がんは、日本人の死亡率のトップであり、がんの治療薬の開発件数は全治験薬の半数以上を占めているとも言われています。当然、翻訳の需要も多くなります。

がんの中でも、男女ともに罹患率、死亡率ともに高いのは、肺がん、大腸がん、胃がんです。

世界中のがん患者に提供されるケアの質と有効性の向上を目的として設立されたNational Comprehensive Cancer Network(NCCN)が提供している臨床実践ガイドラインは、原文(英語)と日本語版(和訳版)がWeb上に公開されています。

NCCNガイドライン日本語版

まずは、需要の多いがん分野の中でも、日本人の罹患率、死亡率ともに高い、肺がん、大腸がん等のガイドラインの日本語版と英語版を読んで、知らない用語を調べて、日英の用語集・表現集を作成した上で、その分野に関する文献を多読すると、より理解が深まると思います。

 

医療翻訳の独学勉強法、第4ステップ-3 医療系文献の翻訳実践

医療翻訳者となるための実践訓練として、多読と実際に翻訳をする訓練を積むことはとても大切です。

その際に使用する教材としては、原文が英語で、日本語の和訳も提供されていることが条件で、かつ日英ともに質の高い文献を選ぶことがポイントです。

おすすめの教材は、米国国立癌研究所の日本語翻訳サイトと、マサチューセッツ内科外科医学会が刊行しているThe New England Journal of Medicine(NEJM)の日本国内版サイトです。

NCIの日本語訳サイト

NEJM日本国内版

まずは自分が選んだ特定の分野(肺がん、大腸がん等)で、日本語訳を読んで、意味がわからないことは徹底的に調べる→英語版を読んで理解できなかった表現や、「使える」と思った表現を自分専用の用語集や表現集にまとめる→実際に翻訳(日英両方向)してみて、オリジナルと比べてみるという手順を繰り返すことをおすすめします。

実際に仕事を始めると、納期に間に合わせるために、連日、朝から深夜まで翻訳作業を行うことも多いので、できれば勉強中から、朝から晩まで実際に翻訳作業をしてみることをおすすめします。

この際、自分が集中できる時間帯、集中できなくなった時の気分転換法、自分が一日に翻訳できる文字数などを把握しておくと、将来、仕事を継続して受けるようになった時に必ず役立ちます。

 

医療翻訳の独学勉強法 Step 4.医療系の文献を多読&翻訳実践まとめ

医療翻訳の独学勉強法の第4ステップ(実践編1)として、医療系の文献を多読&翻訳実践について、解説しました。

 

医療翻訳者として質の高い仕事をするには、質の高い医療系の文書の多読が欠かせません。

翻訳実践訓練も、実際の仕事に必ず生きるので、ぜひ時間をかけて取り組んでみて下さい。

ステップ4が完了した後は、いよいよ最終ステップ、ステップ5のトライアル対策に進みましょう!

医療翻訳の独学勉強法-5 アメリアを活用したトライアル対策

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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