医療翻訳者にTrados(トラドス)は必要?翻訳メモリを使用する頻度は?

在宅翻訳者の求人に「Trados(トラドス)所有の方優遇」、「必須スキル:Trados(トラドス)の使用経験」などと記載されているのを見たことがあるけど、医療翻訳者の場合も、Trados(トラドス)は必要なの?という疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

当サイトでも、Trados(トラドス)に関する質問を何回か受けたことがあるので、今回は医療翻訳でのTrados(トラドス)の使用頻度などについて、まとめてみました。

SDL TRADOS(トラドス)は翻訳業界のデファクトスタンダード?

翻訳メモリTrados-イメージ

SDL Trados Studio(トラドス)は、全世界で高いシェアを誇る人気の翻訳支援ソフト(翻訳メモリ)です。

高い翻訳品質は保ちながら、翻訳プロセスを効率化し、コストと期間を短縮できるため、多くの翻訳会社で使用されており、翻訳業界のデファクトスタンダード(事実上の業界標準)とも言われています。

長年に渡り、何度もアップグレードを繰り返し、まもなくリリースされる最新バージョン「SDL Trados Studio 2017」には、翻訳のスピードアップ、プロジェクト管理をサポートする最先端の機能が搭載されているそうです。

SDL TRADOS(トラドス)は医療翻訳でも必須?

翻訳の求人にはTradosの使用経験を条件としているものが多い?

当サイトにお問合せいただきました質問の中から、Trados(トラドス)に関する質問をご紹介します。

【質問内容】

現在、医療翻訳の勉強中です。
翻訳の求人で、Tradosの使用経験を条件としているものを見たことがあるのですが、医療翻訳でもTradosは必要でしょうか。

実は私も医療翻訳の勉強中に、Tradosの使用経験を条件としている求人をたくさん見かけて、「今のうちから、Tradosに慣れておこう!」と思って、購入してしまいました。

ですが、実際に在宅翻訳者として仕事を始めてからは、実は1回もTradosを使っていません。。。

翻訳会社に登録する際も、「Tradosを持っています。基本的な操作はできます。」とアピールしているのですが、一度もTradosを使用する案件の依頼を受けたことがありません。

翻訳業界ではデファクトスタンダードと言われているTradosですが、医療翻訳では今のところあまり使用されていないのかもしれません。

医療翻訳でも翻訳メモリを使う案件は増えている?

通訳・翻訳業界の情報雑誌「通訳・翻訳ジャーナル」(イカロス出版・2016年春号)に、翻訳会社を対象とした「医学薬学の翻訳で翻訳メモリツールを使う案件があるか」というアンケートの結果が掲載されていました。

そのアンケート結果によると、39社中26社(約66%)は、「ほとんどない」と回答したとのことです。

やはり、医療翻訳では、IT翻訳などの分野と比べると、Tradosなどの翻訳メモリを使用する機会はかなり少ないと言えるかもしれません。

一方で、5社は「よくある」、8社は「たまにある」と回答していて、2014年に同じ調査を行った時よりも増加しているそうです。

医療翻訳の中でTradosなどの翻訳メモリが使える文書の種類としては、マニュアル、申請書類、プロトコールが挙げられていました。

Tradosは、繰り返しや類似表現を過去に翻訳した文書の蓄積から検索できるので、マニュアルなどの大量文書や定型的な表現が多い文書には特に威力を発揮すると言われています。

今後は、マニュアル、申請書類などを中心に、医療翻訳でもTradosなどの翻訳メモリを案件が増えるかもしれませんね。

 

医療翻訳でTrados(トラドス)を使用する頻度等まとめ

今回は医療翻訳でのTrados(トラドス)の使用頻度などについて、ご紹介しました。

現状は、医療翻訳の分野でTrados(トラドス)を使用する案件は多くはありませんが、「通訳・翻訳ジャーナル」のアンケート結果からは、増加傾向にあることがわかりました。

マニュアル、申請書類などの案件は、医療翻訳の中では比較的易しい案件が多く、新人の医療翻訳者にも依頼がきやすい分野で、私も過去にいくつかの案件を経験しています。

用語や表現の統一が大切なので、Tradosを使いこなすと、仕事の質もスピードも向上するかもしれません。

今後、翻訳メモリを使いこなして、仕事の品質とスピード向上を図りたいという方には、Tradosはおすすめです。

翻訳ソフトはTrados(トラドス)以外にもWordfastやMemo Qなどもあり、Tradosよりも安価で使い勝手もいいという声もありますが、やはり、多くの翻訳会社が使用しているTradosを購入して、使い方を覚えたほうが、将来、仕事の幅が広がるのではないかと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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