【在宅翻訳者の収入】医療翻訳と特許翻訳の年収は?どっちが稼げる?

産業翻訳の中では、医療分野と特許分野は、景気に左右されることなく比較的安定して収入が得られて、専門性の高さから報酬も高めだと言われています。

安定した収入を得られる在宅翻訳者を目指して勉強を始めたいけど、「医療翻訳者と特許翻訳者のどちらを目指すべき?」、「特許翻訳と医療翻訳、どっちの方が稼げるの?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、そんな方に向けて、高収入が期待できると言われている医療翻訳者と特許在宅翻訳者の年収や高収入を得るためにはどちらを目指すべきかなどについて、まとめてみました。

産業翻訳分野で高収入が期待できるのは医療翻訳者?

報酬が高くなる分野のトップは医学・薬学翻訳

通訳・翻訳業界の情報雑誌「通訳・翻訳ジャーナル」(イカロス出版・2016年春号)による翻訳会社へのアンケート調査では、「報酬が高くなる分野」の1位は医学・薬学(30社回答)、2位は法律・契約(24社)、3位が特許(14社)という結果でした。

医学・薬学分野の翻訳者に支払われる平均報酬については、和文英訳の場合、1ワードあたりの報酬金額は11~12円が一番多く、産業翻訳全般の一番多いレンジの9~10円よりも高めという結果でした。

医薬翻訳者への報酬が高い理由としては、専門性と難易度が高く、翻訳者が不足していることが挙げられていました。

特に経験豊富な翻訳者が不足しているそうです。

「医療翻訳者=高収入」ではなくなりつつある?

ただし、最近は医療翻訳の主なクライアントである製薬会社からの値下げ要求が厳しくなっており、翻訳会社間の価格競争も激しくなっているとか。

そのため、以前と比べると、医療翻訳者への報酬も低めになっているというのが現状のようです。

今後、製薬会社からの値下げ要求がさらに厳しくなると、医療翻訳者=高収入とは必ずしも言えなくなるかもしれないそうです。

医薬翻訳の分野では、日英翻訳者が特に不足しているようなので、高収入を得るためには日英翻訳者を目指すのもよいかもしれません。

私自身も最初は英日翻訳を勉強していましたが、日英翻訳者が不足しているという話を聞いて、日英の勉強を始めて、現在は日英の仕事が9割以上を占めています。

高収入者が多い特許翻訳

特許翻訳者は年収1千万円以上の方が多い?

在宅翻訳者の平均年収-画像

出典:http://honne.biz/job/c1130/

在宅翻訳者(フリーランス)の収入・平均年収は?稼げる分野は?」という記事でもご紹介した「honne.biz」は、いろいろな職業・職種の仕事の本音や、「給料」「やりがい」「労働時間」「将来性」「安定性」などの満足度を投稿するサイトです。

このサイトによると翻訳者の平均年収は500万以上600万未満とされていましたが、個人の投稿を見ると、特許翻訳者の中に高収入者が目立ちました

例えば、このような方々がいらっしゃいました。

  • 37歳(女性) 機械・自動車関係の特許翻訳(日英):年収1000万円以上1200万円未満 
  • 40歳(男性) 特許明細書の翻訳:年収700万円以上800万円未満 
  • 39歳(女性) 技術・特許翻訳(IT系):年収1000万円以上1200万円未満
  •  39歳(女性) 主に日英特許翻訳:年収1000万円以上1200万円未満

翻訳者の平均年収500万以上600万未満の約2倍の年収1000万円以上1200万円未満という方が、特許翻訳者の中には3名もいらっしゃるということに驚いてしまいました。

しかも全員、30代の女性ですね!3名中2名は日英の翻訳者のようですね。

医療翻訳者の方の年収も気になっていたのですが、残念ながら、このサイトには医療翻訳者の投稿はほとんど見つかりませんでした。

ずぶの素人から2年後に月収100万を達成した水野麻子さんも特許翻訳者

「語学力ゼロで8ヵ国語翻訳できるナゾ」の著者で、短大卒、英検3級、実務経験なしという状態から、約2年後に月収100万を達成したという水野麻子さんも特許翻訳者です。

水野麻子さんは、短大を卒業後、特許事務所の事務職として働きながら、特許関連の文書をたくさん読んでいたため、特許関連の文書特有の表現には慣れていたそうです。

それにしても、実務経験なしから約2年後に月収100万というのはすごいですね。

高収入を得たいなら医療翻訳者と特許翻訳者のどちらを目指すべき?

産業翻訳の中では、高収入が期待できると言われている医療分野と特許分野は、どちらも専門性が高く、将来的な需要も見込めるので、しっかりと勉強して、翻訳者としてのキャリアを積むことで、高収入を目指すことは可能です。

医療翻訳者への報酬は、製薬会社からの値下げ要求や翻訳会社間の価格競争の激化により、以前と比べると低めになっているとのことですが、産業翻訳の中では、景気に左右されない安定した需要が見込め、専門性が高い分、報酬も高めの分野であることは変わらないと思います。

医療翻訳者と特許翻訳者のどちらを目指すか迷われた場合、一番大切なのは、自分がどちらにより興味を持てるかということではないでしょうか。

翻訳者になると、毎日、長い時間、その分野の文献と格闘することになります。

自分が興味がない分野だと、それが苦痛になってしまい、長続きしない可能性があるからです。

医療系の翻訳者を目指す場合の勉強方法は、こちらの記事にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

【医療翻訳の勉強法】独学は可能?文系出身・初心者からの独学法

文系出身者が医療翻訳者を目指す場合は、医学的な基礎知識も含めて専門的な勉強をしなければいけないため、年単位の時間がかかると言われていますが、一生続けていける仕事なので、十分、時間をかける価値はあると思います。

また十分に勉強を積んだ後は翻訳会社のトライアルに合格すれば、在宅で医療翻訳者として仕事を始めることも可能です。

未経験でも応募可能な求人情報の探し方を知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

未経験でも応募可能な在宅翻訳者の求人情報、トライアルを探す方法

医療翻訳者・特許翻訳者になるために役立つ下積み経験

特許や医薬など専門性の高い分野の翻訳は、その分野の文献を読み慣れていることが一番大切と言われています。

翻訳の実務経験がない方が特許翻訳者や医療翻訳者を目指す場合は、水野麻子さんが特許事務所で事務職をしていたように、その分野の文献にたくさん触れられるような仕事について経験を積むのもおすすめです。

医療翻訳者になるために役立つ仕事については、こちらの記事でご紹介しています。

未経験者におすすめ!トライアル合格率アップのための医薬翻訳関連業務

また、過去に翻訳の仕事をした経験がない場合は、まずは一般的な実務翻訳の基礎から勉強することをおすすめします。

医療専門の翻訳家を目指す場合でも、一般的な実務翻訳の基礎の習得は不可欠です。

私は最初から医薬翻訳者として活動を始めたのですが、実務翻訳の基礎ができていなかったために在宅翻訳者として仕事をする合間に、翻訳関係の本を何十冊も読んだり、講座に通ったり、かなり遠回りをして苦労しました。

翻訳経験ゼロという方には、最短距離で「実務翻訳家」を養成するために開発された、20年以上の歴史を持つICA実務翻訳家養成スクールのプログラムもおすすめです。

現場で使える翻訳技術を最短距離で習得!「ビジネス翻訳家養成プログラム」

日英と英日の翻訳が基礎から効率よく学べて、医薬系の翻訳でも頻出のマーケティングや販売戦略関連の表現も身に付きます。

一般的な実務翻訳から経験を積んで、医薬や特許などの専門分野に移行するという方も多いので、まずは実務翻訳の基礎知識を身につけて、一般的な実務翻訳の仕事をしながら、専門分野の勉強をするというのもおすすめです。

医療翻訳者・特許翻訳者の年収、高収入を目指す方の選ぶべき道まとめ

今回は、高収入が期待できると言われている医療翻訳者と特許在宅翻訳者の年収や高収入を得るための条件などについて、まとめてみました。高収入が期待できると言われている医療翻訳者と特許在宅翻訳者の年収や高収入を得るためにはどちらを目指すべきかなどについて、まとめてみました。

在宅翻訳者を目指して勉強を始める時に一番気になるのは、やはり安定した収入が見込めるかということですよね。

翻訳者として安定した収入を得たいという方には、特許と医療の分野は共におすすめです。

選ぶポイントとしては、やはり毎日長時間、その分野の文献と向き合うことになるので、自分自身が興味が持てるかということが一番大切だと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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