医療翻訳で将来性がある分野は?再生医療と分子標的薬に注目
医療翻訳は治験関連の翻訳を中心に需要が伸びていて、将来性も期待できます。
そんな医療翻訳の中で、特に将来性があるのはどのような分野なのでしょうか?
今回は、医療翻訳の中でも特に将来性が期待できる再生医療と分子標的薬について、まとめてみました。
再生医療の将来性と翻訳の需要
2006年に京都大学の山中伸弥教授がiPS細胞(人工多能性幹細胞)で、ノーベル生理学・医学賞を受賞されたのは、まだ記憶に新しいですよね。
iPS細胞は、今まで不可能とされていた治療を実現する可能性を秘めた素晴らしい医療技術です。
iPS細胞の技術による創薬をできるだけ公平に迅速に広めたいということから、京都大学が特許も取得しました。
2014年11月には、再生医療等の迅速かつ安全な提供等を図るため、「再生医療等安全性確保法」も施行され、法整備も整いました。
2016年2月18日には、慶應大医学部の岡野栄之教授が、iPS細胞を利用して脊髄損傷の患者を治療する臨床研究の計画を2017年に国認定の審査委員会に申請するという、嬉しいニュースも報じられました。
今後は、iPS細胞の技術を利用した画期的な治療薬がさらに増えると思います。
翻訳の需要も増えていくと思うので、再生医療に関する用語や表現をしっかり勉強しておきたいですね。
京都大学iPS細胞研究所(CiRA)のサイトには、英語版で読める記事が充実しています。
iPS細胞について基礎から学べるので、まずは日本語でしっかり内容を理解して、英語の用語や表現をまとめておくと、将来、きっと役に立つと思います。
分子標的薬の将来性と翻訳の需要
従来の化学療法に代わる、がんの治療薬として注目されている分子標的治療薬も将来性のある分野ではないかと思います。
分子標的治療は、病気の発症の原因となる体内の特定の分子の働きを抑えることで、効果的な治療を目指す新しい治療法です。
化学療法は、がん細胞だけでなく正常細胞も攻撃するため、副作用が起こりやすいという問題点がありましたが、分子標的治療薬はがん細胞が持っている特定の分子を標的にするので正常細胞を攻撃することはなく、副作用が発生する頻度も低いという利点があります。
分子標的治療薬は、がんだけではなく、従来は薬剤の貢献度が低く治療が困難とされてきた疾患領域(「アンメットメディカルニーズ」領域と呼ばれています)においても、創薬の可能性が期待されています。
分子標的治療薬について理解するには、分子生物学の基礎を理解することが必要です。
「好きになる分子生物学」(萩原清文著、講談社)、知識ゼロでも分子生物学が理解できるように、とてもわかりやすく解説されているので、おすすめです。
また、分子標的治療薬を開発している製薬会社のサイトを見るのも将来のための勉強になります。
オンコセラピー・サイエンス株式会社のサイトでは、分子標的治療薬、TOPK特異的阻害剤について、日本語と英語の両方でわかりやすく説明されています。
医療翻訳で将来性がある分野まとめ
今回は、医療翻訳の中でも特に将来性が期待できる再生医療と分子標的薬について、まとめてみました。
他にも遺伝子組み換え技術を利用した治療薬の開発も今後増えてくると思われます。
医療翻訳者として、製薬業界のニュースを常にキャッチして、将来のために勉強をしておきたいですね。
これから医療翻訳の勉強をする方は、将来性のある分野の文献をたくさん読んで、日英の用語集、表現集を作ることをおすすめします。
医療翻訳の勉強にもなるし、将来の実務でも必ず役立つと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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