【医師の英語勉強法】英語で医学論文を読むための勉強法
医学分野の主要ジャーナルは英語で書かれているので、英語で医学論文を読む機会が多いという医師や医療従事者の方は多いのではないでしょうか。
今回は、英語で医学論文をスラスラ読めるようになりたいという方のために、英語で医学論文が読めるようになるための勉強法をご紹介します。
英語の医学論文を読むための効率的な勉強法
英語の論文を読みこなすためには多読が大切だと言われています。
しかし、いきなり英語で論文を読み始めても理解するのに時間がかかりすぎて苦痛になってしまうのではないでしょうか。
英語で医学論文を読めるようになるためには、まずは論文の基本的な構成を理解することが大切だと思います。
次に、英語の医学論文の各パートで頻繁に使われる表現やキーとなる動詞の使われ方を習得することで、論文の内容が理解しやすくなります。
その後、自分の専門領域や興味のある論文を多読すると効率よく読めるようになるでしょう。
医学論文の基本的な構成の理解
医学論文を英語で読み始める前に、まずは基本的な構成を理解することが必要です。
医学英語論文の書き方を効率的に学べる「医薬英語論文英借文用例辞典」という記事でご紹介した本には、アブストラクト、序論、材料・方法、理論・実験、結果、考察、結論、図表、謝辞・参考文献という論文の基本構成と、各パートごとに頻度の高い表現がまとめられています。
英語で論文を書く方向けの本ですが、英語の医学論文を効率よく読めるようになりたい方にもおすすめです。
また、英文校正や投稿サポートなど学術研究論文に特化したサービスを提供している「英文校正エナゴ」のエナゴ学術英語アカデミーには、京都大学で長年にわたり英語指導を担当されていた先生による英語論文の基礎講座が公開されています。
論文の構成要素や論文英語の組み立てなども無料で学習できるので、英語論文を基礎から学びたいという方はぜひチェックしてみてください。
医学論文に頻出する英語の動詞の用例を習得
論文の基本的な構成を理解した後は、英語の医学論文の各パートで頻繁に使われる動詞と用例を習得することをおすすめします。
英語の医学論文には頻繁に使われる動詞がありますが、中には日本人にはニュアンスが掴みにくいものもあります。
そのような頻出動詞や用例を覚えることで、論文が理解しやすくなり、効率的に読めるようになります。
医学論文の頻出動詞や用例を学ぶには、医学英語論文の読み方を無料で効率的に学べる「MediEigo(メディエイゴ)」という記事でも紹介しましたこちらのサイトが便利です。
メディエイゴは、医療関係者向けの無料英語学習サイトで、NEJM、JAMA、BMJ、Lancetという主要な医学ジャーナル4誌に掲載された論文の中で使用頻度の高い動詞100個について、基本的な概念と医学論文の中での用例がわかりやすく解説されています。
特に、provide、involve、suggest、noteなどは英語の論文では頻出しますが、日本人にとっては意味が掴みにくいと思いますので、論文での用例も合わせて、しっかり理解しておくことをおすすめします。
自分の専門領域の英語論文の多読
論文の基本的な構成を理解し、頻出の動詞をマスターした後は、自分の専門領域や興味がある分野の英語論文をたくさん読みましょう。
英語論文を探す検索サイトとしては、世界の主要医学系雑誌に掲載された論文を検索できるPubMedやGoogle Scholarなどを利用するとよいでしょう。
自分が興味が持てる論文を多読することによって、どんどん読解力がついてくると思います。
いきなり英語の論文を検索するのに抵抗があるという方には、Lancet、JAMA、NEJMなどの海外の主要雑誌の英語論文を厳選して日本語で解説している日経メディカル Onlineの海外論文ピックアップもおすすめです。
英語の論文を読んで、気になった表現やフレーズはノートなどに記録しておくと、英語で論文を書くときに役立つと思います。
英語で医学論文を読むための勉強法まとめ
今回は、英語で医学論文が読めるようになるための勉強法をご紹介しました。
忙しい毎日の中で英語の勉強をする時間をとるのは大変だと思いますが、英語の論文をスラスラ読んで最新の医学情報を得られるようになるためにも、少しずつ取り組んでみてはいかがでしょうか。