「外国で病気になったときあなたを救う本」は医師と患者の英会話の実用書

外国で病気になったときあなたを救う本-画像

医師・看護師など医療従事者と患者との英会話の本というと、医療従事者側の立場で書かれているものが多いのではないでしょうか。

今回は、医療従事者ではなく患者側の立場から書かれた医師と患者の英会話の実用書として、ジャパンタイムズが発行しているロングセラー「外国で病気になったときあなたを救う本」をご紹介します。

「外国で病気になったときあなたを救う本」とは?

日米の医師が共同で制作した医師と患者の英会話本

「外国で病気になったときあなたを救う本」(櫻井 健司 (監修)、ジャパンタイムズ)は、海外生活中に病気や怪我で病院に行くことになった時に日本人を救うことを目的とした本です。

外科、内科、小児科、産婦人科、皮膚科、眼科、耳鼻科など診療科別に、医者と患者のリアルな英会話の例が収録されています。

1977年8月に初版刊行以来、約5年ごとに医療の進歩に合わせて改訂を重ね、第5版からは痛みの表現集のCDも付いています。

この本は海外に行く日本人向けに書かれていますが、患者が痛みを訴える時などに使う表現が豊富に収録されているので、外国人の患者を診察する医師にも非常に役立つ実用的な英会話本となっています。

「外国で病気になったときあなたを救う本」の構成は?

「外国で病気になったときあなたを救う本」の構成は以下のとおりです。

  • Part 1 海外へお出かけの前に
  • Part 2 緊急時に
    1.ER窓口で
    2.救急車を呼ぶ電話の会話
    3.救急外来での会話例
  • Part 3 初診時に
    1.質問票などの記入
    2.初診時に医師から聞かれる質問
    [コラム]知っておきたい保険用語
  • Part 4 診療科別会話例
    1.外科
    2.整形外科
    3.内科
    4.腎・泌尿器科・性病科
    5.小児科
    6.産婦人科
    7.歯科
    8.皮膚科
    9.耳鼻咽喉科
    10.眼科
    11.脳・神経の病気
  • Part 5 痛みの表現集(和英)
  • Part 6 簡単な医学用語辞典(和英)
  • Part 7 簡単な薬用語辞典(和英)

Part3の「初診時に医師から聞かれる質問」は、日本人医師が外国人の患者を診察するときにも使えそうな便利な表現がまとめられています。

また、Part4の診療科別会話例では、主な疾患別に、医師と患者のリアルな英会話例が豊富に収録されています。

「外国で病気になったときあなたを救う本」のおすすめポイント

「外国で病気になったときあなたを救う本」の最大のおすすめポイントは、Part 5の痛みの表現集と付属のCDです。

医師が外国人患者を診察するための英会話の本は数多く出版されていますが、患者が痛みなどの症状を訴える時に使用する英文例が豊富に掲載されているという点ではこの本が一番ではないでしょうか?

痛みの部位ごとに、バラエティに富む痛みの表現がまとまっています。

例えば、胃の不調・痛みについては以下のような表現が網羅されています。

I’m having a light pain in my stomach.

胃がチクチクします。

I’m having a throbbing pain in my stomach.

胃がズキズキします。

I’m having a sharp pain in my stomach.

胃がきりきりと痛みます。

I’m having a squeezing pain in my stomach.

胃がキューッと痛みます。

I’m having a stabbing pain in my stomach.

胃が刺すように痛みます。

I feel pressure in my stomach.

胃に圧迫感があります。

My stomach feels as if it were squeezed together

胃のあたりが締めつけられるように痛いです。

引用元:「外国で病気になったときあなたを救う本」

これ以外にも胃の不快感、しこり、急に差し込むような痛みなど、痛みや不調を表す豊富な表現が学べます。

ここでは胃の痛みについてご紹介しましたが、このような痛みや不調の表現が診療科、体の部位ごとにまとめられています。

CDも付いているので、繰り返し聞くことで、外国人の患者を診察する際のヒアリング能力向上にも役立つと思います。

「外国で病気になったときあなたを救う本」まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今回は、医療従事者ではなく患者側の立場から書かれた医師と患者の英会話の実用書として、ジャパンタイムズが発行しているロングセラー「外国で病気になったときあなたを救う本」をご紹介しました。

この本には、患者が痛みなどの症状を訴える時に使用する英文例が非常に豊富で、よくまとまっているという点でおすすめです。

外国人の患者を診察する時に英語が聞き取れなくて困っているという方はぜひチェックしてみてください。

また、医師が外国人患者を正しく診察するために必要な英会話の勉強法として

  1. 診察に必要なフレーズを覚える
  2. 患者が症状を訴える時に使う表現を理解する
  3. 外国人患者と英語で話すための実践力を養う

の3つのステップについて、こちらの記事にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

医師が外国人患者を診察するための英会話の勉強法

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